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ベーストレーニング


Steven Munatones氏が著書「Open Water Swimming」の中で述べているBase Trainingについて要約してご紹介します。

オープンウォータースイミングを習得するには戦略的な知識が要求される。

その戦略的知識とは:

  1. 基礎トレーニング
  2. スピードトレーニング
  3. 距離に対応する耐久力養成

が基礎的要素として必須だとしています。

そのうえで

  1. レースの為の特別なトレーニング
  2. スキルトレーニング
  3. OWSシミュレーショントレーニング

が必要になってくる。それらを総合して戦略的知識と呼んでいます。

 (1)~(3)までの基礎的部分を紹介します。

(1)基礎トレーニングとはこのオフ期、シーズン前にしっかりと体力や泳力を強化しておくことを目的とするものです。プールなどのマスターズコースでのスイムトレーニングに参加することや仲間同士でメニューを設定して練習を積んでいただくこと。少なくとも週に3回、1日2,000mくらいはこなしておきたい。但し、仕事などで多忙な方はこの時期、ストレッチや筋力アップなどで必要な部分を補強しておくことも重要。

重要なことはやはり継続・持続させること。一度スタートした計画はとぎれずに継続して行ってください。強い意志を持って持続させることが大事。また距離については目安として「あなたが目標としているレースの距離の3分の一程度」をしっかりと持続して泳げることが出来るならきっと本番のレースでもいい結果を生み出すことができるでしょう。

 練習メニュー例:(1)

  1. 400mx3本 プル(パドル&プルブイとスノーケルを付けるとよい)
  2. 400mx3本 スイム(400mを1本づつ徐々にタイムを上げてゆくディセンディングセットとする)

合計距離:2,400m

これをアレンジして200mx4プル+200mx4スイム(ディセンディングセット)の

合計1,600mにしてもよし。

とにかく10人十色です。年齢や泳力のレベルによってみな異なる練習をおこなえばよい。

自分に合った練習を考案してください。

 練習メニュー例:(2)

  1. 1000mx1本 スイム(200mごとのディセンディングセット)
  2. 200mx3本+100mx2本+50mx2本+25mx4本スイム 計1,000m

合計距離:2,000m

これをアレンジして800mx1本(200mのディセンディングセット)+200mx2本+100mx2本+50m x2本+25mx4本の合計1,400mでチャレンジ。

 練習メニュー例:(3)

  1. 400mx5本(10分サークル)
  2. 1本目から5本目までをディセンディグセットとする)

合計距離:2,000m

これをアレンジして200mx10本(1-5をディセンディングとする)の合計2,000mとするのもよし。

 

ちなみに世界のトップスイマーはどんな練習を?

○5kmの世界チャンピオンであるメリッサゴーマン;

3000m+2000m+1000m(すべて100m1分10秒ペースで泳ぐ)

○オリンピック選手のコールサットン;

100mx30本(100m1分15秒ペースで泳ぐ)

  (2)スピードトレーニングは

アップテンポな泳ぎを通してスピードアップしてゆくトレーニングでいつものレペテイションセットに加えて最後の2分間に最大付加をかけて最大筋力をアップさせことも効果がある。要は「スピードの変化」に対応するようなイージーハードを繰り返しておこなったりするのもよし。

 

練習メニュー例:(4)

○150mスイム+25mダッシュキック+100mスイム+25mダッシュキック+50mスイム+25mダッシュキック+25mスイムの計400mx2セット

 ○400mスイム(50mx4本を意識し、ラップごとにスピードをアップしてゆく)+300mスイム(100mx3本を意識してラップごとスピードアップ)+200nスイム(100x2本を意識し、ラップごとにスピードアップ)+100mオールアウト(全力)の計1000mなど

※当然ご自身のレベルにあわせてアレンジしてください。;

 ○200mスイム(50mx4本を意識してラップごとのディセンディングセット)+100mスイム(50mx2本を意識してラップごとのディセンディングセット)+50mスイムの2セット

 (3)距離に対応する耐久力養成は

レースで規定されている距離を確実に泳げる能力(完泳できる能力)をつける為のものです。レース時のようなペースで泳ぐ必要はなく、「一定のペースで安定し・連続して泳ぎ抜くこと」を心がけてください。その場合に泳ぐ距離の130%(3割増し)の距離を設定してトレーニングを行ってください。

というのは自然条件下でのレースですのでまっすぐ泳ぐことが難しいということ・当日のコンデイションでプールでの泳ぎの時より海水温度が低いとき・カレントがアゲインストになっている時・予想より波が高かった時などを想定してあくまでオープンウオーターレースで起こる予期せぬ事態や+++などをカバーするための余裕分と考えてください。そうすれば本番のレースでも自信をもってのぞめるはずです。

練習メニュー例:耐久力養成メニュー

○1000mx3本スイム 30秒レスト

○1500mx2本スイム 1分レスト

○10x200mスイム+400mごとにプラス100mハードを行う

○10x200m交互にスイム&プル(奇数回をスイム・偶数回をプルで)

これらの練習メニューは距離を短縮してご案内しています。泳力のあるスイマーは 1日4000mくらいまでのメニューを作成してチャレンジしてみては。

あくまでそれぞれのレベルに応じたトレーニングメニューやみなさんのチームごとに工夫してメニューを考案してください。

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