自己保全をするために何をなすべきか
2021年4月1日
自己保全をするために何をなすべきか
オープンウォータースイミングは自然を相手にした屋外でのスイムレースです。スイムレースへの出場にあたってはリスクを伴うために「自己責任原則」(レースの出場に当たっては自己の責任で体調を整え、自己の決断でレースに出場すること)を誓約しなければなりません。
それでは選手にはいったいどんなリスクが生じるのでしょうか?
【健康上のリスク】
屋外・炎天下でのレースですので健康のリスクから自分を守らなければなりません。
- 脱水症状:
- スタート前に十分な水分補給をしてからスタートする。
- レース前はなるべく日陰にいる。
- 炎天下・身体を焼いた状態でスタートしないこと。
- レース前はなるべく軽い食事を取ること。
- 目のダメージ:
①太陽がまぶしいくらいに照っている時はなるべくスイムゴーグルは偏光性・紫外線防止用のものを使用すること。
- 肌の炎症:
- レースに出場するときは身体に日焼け避けクリームを塗ってからスタートすること。(特に背中や首の部分は必ず手当てをしておくこと)
②レース後はすみやかにシャワーを浴び、日陰場所で身体の手入れを行うこと(パウダーなどをはたいておくことも重要)
- 肌の老化:
- 炎天下の場合には肌の老化が進行するのでレース後、速やかにモイスチャークリーム(水分補給クリーム)などを塗る。
- 身体的負傷;
- スタート直後のバトルやブイ周辺での接触事故に注意すること。
- 海洋生物(主にクラゲ)などのために予防クリームを塗ってからスタートする。
- ビーチエリアで障害物などによって足や手に裂傷を負わないようにあらかじめアップ時に事前調査するなど十分注意すること。
だいたい以上のような身体的なリスクが生じるので、自己管理を行ってください。
【精神的リスク】
スイマーは健康上の身体的リスクに加えて、大きく心理的影響を与える出来事に遭遇するリスクにさらされます。その要因は;
- 自然条件:
- 気候によって泳ぐ条件が激変するために対応しきれない。特に強い風や雨によって不安からくるストレスなどでやる気をなくす。
- 波や潮の流れが自分の予想を超えたり、自分の泳力では無理と感じたとき
- 低海水温(18℃を基準)時に長時間泳ぎ続けることによって全体的な体温の低下をもたらし、ひいては意識が混濁したり、身体が痺れをきたし、思うような動作が取れなくなることからくる超ストレス症状
- 不安感・恐怖感:
- 不安感・未知の海に出てゆくことにより強い不安や恐怖を感じる。
- 孤独感・広い海に出ると周りの状況が把握できにくくなるために孤独感からくる恐怖。
- 脅迫観念・途中足がつったらどうしよう、クラゲに刺されてパニックになったらどうしよう、高波によって水をいっぱい飲んでしまったらどうしよう*****といった不安よりも強迫観念にかられる。