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レース戦略(心理編)


レース戦略(心理編)

なぜトレーニングをやるのかといえばそれはいかにレースで実力を発揮し、結果を残せるかにあります。別な言い方をすれば、レースで結果が出ない理由は「適切なトレーニングをおこなっていない」「レース本番のプレッシャーに負けてしまう。」等、いろいろな要因があると思う。いかに本番に最高の状態で最高のパフォーマンスを見せることができるかについての心理をあらかじめ理解しておけばあなたはレース当日にあせることはない。ただあなたのトレーニングで培ってきた“普段の実力”を発揮するだけでいいのだ。

第一段階:レースに向かえ

よく時間がないからとかいいわけをする人がいますが、レース本番にむけた時間が問題なのではないのです。レースは実践トレーニングの場でもあるのですから。そこで学ぶものは多くあるはずなのです。ならばレースを楽しめ。

レースとはエキサイテイングでチャレンジング・そして愉快なことでさえある。しかしそうはいってもやはりレースとなると心理的にも結構きつくなるもの。

「トレーニングでやってきたことが

出来ない?」

「怪我したらどうしよう?」

あるいはそれらの要因が重なってモチベーションを下げてしまう。困難さは伴うがとにかくレースにむけた万全の準備をしてレースに備えよう。

神経質でないとレースはうまくゆかないと多くのスイマーは思うかもしれないのだが、実はナーバスになれというのではなく、いろいろ注意深く考慮するべし。注意深くなれば当然ナーバスにもなる。そうしないとついいい加減な気持ちでレースにのぞむことになるのである。集中力を失い、その結果全力を尽くせない。

レース経験が浅い最初のころ、レースは楽しくてチャレンジングであるし、メダルやトロフィーをもらえればすごい自己アピールとなり満足度も増す。しかしレース経験を経てくると不思議にそういう欲はなくなり、レースへの対価をあまり求めなくなるものだ。もっとその奥にある「泳力が向上したか?」「しっかりとレースにむけた調整をしてきたか?」「トップコンデイションで望んだか?」などに意識が移ってゆくもの。

そうすれば変なプレッシャーもなくなり、その結果として入賞したり、メダルに手が届いたりする。それはあくまでレース後にわかる結果でしかないのだ。レースへの挑戦は自己への挑戦でもあるのだ。

要は今日のこのコンデイションであなたの現在ある能力を発揮し、全力を尽くしたかが問題なのだ。レース一つ一つがあなたの持っている究極のゴールへの道と考えてほしい。もしうまくゆかなかったらまた次に挑戦すればいい。

初めてレースを経験して恐い思いをしたり・レース結果が悪いとすぐに「やはりオ-プンウオーターは恐いし、もうやだ」「あんな恐い思いをするならもう絶対にやらない」とか言い出す人がいるが、それは心理面でのケアが「なされていないだけで、たとえ初めてのレースで恐い思いをしてもそれは当たり前、オープンウオーターとは:

自然条件下でのレースなのだから・予測できないことが生じて当然であってあわててパニックになることではなく、単純に割り切ればいい。

恐いと感じ無理だと判断したら即刻レースを棄権すればいいこと。

そして次のレースに備えて次には同じことが起きないよう準備をして再びチャレンジすればいいのだ。恥ずかしいなどと思うことではなく、それが勇気(自分の判断で途中棄権を決断する)なのだと。

オープンウオータースイミングは奥の深い水泳競技。だからこそエキサイテイングだし、面白い競技なのです。

ひとつひとつ階段を登るようにレース経験を重ねていってほしいと願います。

その意味では各レース後に感想を自分で書きとめておくことが重要。

そしてこれらの課題や問題点を次のレースに生かしてゆくことで自己をレベルアップさせるのである。

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